解説

２０００年１０月２８日
競泳男子４００メートルメドレーリレー（視覚障害・Ｓ１１−１３）で、
世界新の４分３１秒２６で、接戦を見事にものにして、金メダルを獲得しました。
本当におめでとうございます。（河合純一選手は、この日２つ目の金メダル）

リレーは、酒井喜和選手、中條泰治選手、河合純一選手、
そして、杉田好士郎選手の順番で、行われました。

酒井選手がトップをリードして、次の中條選手に渡して、
河合選手で、少し抜かれて、最後の杉田選手が、タッチの差で、
見事に優勝しました。
見ている方も、手に汗を握る、ハラハラした展開で、
最後は、イギリスか日本かで、日本が勝ち、
二位との差は、わずか０コンマ０７秒でした。

競技としてのパラリンピックの素晴らしさが、
伝わってくるゲームでした。

閉会式の時、河合選手が「印象に残るレースだった」と語っていました。

レース終了後、酒井選手は、
「みんなで勝ち終えた、金メダルなんで、本当にうれしいです。
　日本チームに貢献出来たこと、とてもうれしく思います。」

中條選手は、
「抜かれなくって、一番で帰ってきた。やあ、うれしいです。
　一位に成れたことが、とてもうれしいです。」

河合選手は、
「リレー本当に組み立てていると、いままで練習をやってきたんですけども、
やはり、日本のレベルがここまで上がったことが本当にうれしいです。
　ありがとうございます。」

杉田選手は、
「自分のほんと全力の泳ぎをやろうということだけを考えて、
　ずっと泳いでいたので、なんか夢のようですけども、
　本当にうれしいです。」


今回のチーム編成にあたっては、こんなエピソードがありました。
バタフライを誰が担当するかで、いろいろあり、
結局、河合選手が、国際大会で１００メートルのバタフライを
泳いだことがないのですが、ただ、金メダルを取るために、
河合選手だったら、気力で泳ぎ、乗り切れるはずということで、
バタフライを担当することになったのです。

河合選手は、
「もう、障害者スポーツを、リハビリのスポーツとは、言わせないように、
　そのためにがんばりました。」とも言っています。

今回のレースを見ていると、本当に競技として、感動することが出来ました。
やっている選手達の気迫が、そうさせたと思います。